
1月18日(土)に大阪府豊中市の介護ヘルパーステーションで講座を開催しました。
- そろそろ実家や自分の家の片づけが気になる
- ヘルパーさん向け
とご依頼をいただき、親御さんも利用者さんもまるっと含めて、高齢の方のおうちの環境整備をするときの心構えやコツをお伝えしてきました。

最近は「親の家の片づけ」が何かと話題になっていて皆さんの関心も高く、満席になるほどの参加率でした。
ご自宅に訪問して生活援助や介護を提供する側だと、自分の仕事効率を考えて環境を整えたいという思いがあるのは本音です。
それはまぁ横に置いておいて。

今回は、おうちに住んでいるご本人が、安心してラクに楽しく暮らせるための環境整備についてお話ししました。
中には実際に親御さんの遺品整理をしている、自分が終活をしているという方もいらっしゃって、いろいろお話を伺えました。
主催者さんは
「うちのヘルパーさん、やり方を知ったらすぐに利用者さんのおうちで片づけ始めちゃいそう……」
とおっしゃっていました。
「いいこと知ったらやってみたい!」と思うのは自然なことですが、気を付けたいことがあります。
注)要不要を判断して処分する、家具の配置を変更するなどは、自費もしくはヘルパーさんのサービス外です。
「これ要る?」
約10年前、私も断捨離®を知ったとき、モノが多くて散らかった実家を片づけました。
≫整理収納に凝る人がやりがちな失敗(経験済み)
「これ要る?」
「こんなん要らんよね?」
1階の居間にあった古い雑誌、A4サイズの包装袋、なんだかんだとゴミ袋に入れて私は帰り……。
そしてまた実家に行ったときに片づけようとすると、母に断られました。
「もう片づけてほしくない」と言われたのです。
価値観を無視しないで

全然使ってなくて、押し入れに入れたままのぬいぐるみ。
「使ってないから要らないでしょ?手放しましょう」
「押入れに突っ込んだままで忘れてしまっているなら、ないも同然。処分しても問題ないですよ」
そんなふうに言われたら……。
実は、大好きなおじいちゃんがくれた思い出の品だったら……。
自分が大切なものを無下に扱われたら、自分まで粗末にされたようで悲しくなります。
悲しみが怒りに変わるかもしれません。
高齢の方の片づけの心構え
私が訪問作業をするときに心がけていることは次の3つです。
- 片づけるのは自分の家じゃないこと、誰のために片づけるのかを意識する
- 自分とほかの人は違う
- 信頼関係を築く
「これめっちゃいいよ!」
「やったほうがいいよ!」
自分は良いと思っていても、相手の人はそうは思っていないことってたくさんあるんです。
良かれと思ってやったことは喜ばれるどころか、嫌がられることも多々あります。
難しいけど面白い、価値観の違い。
今回はノウハウ中心でなく、対象理解に時間を割いてお伝えしました。

昔の私のような失敗はしてほしくないな~と願います。
講座では、ヘルパーの皆さんが和気あいあいと参加してくださいました。
「いい職場だな」と感じましたし、とっても進行しやすかったです。
講座のアンケート結果も、後日教えていただけるようで、楽しみにしています。

大阪府を中心に出張講座を承っています。